既にご存知だと思いますが、お彼岸は、毎年2回
「春分の日」と「秋分の日」にやってくるわけですが、
お彼岸の「彼岸」という言葉、もしくは、文字は、
なぜ「彼(ひ)」の「岸(がん)」と書くのか?
疑問に思ったことはありませんか?
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「彼」という文字は「カレシ」とか「カノジョ」とかを漢字で表現
するときに使いますよね。 では何故?「彼」という字が
使われたのか?そこには、どんな意味があるのか?
そもそも「彼岸」の「ヒ」が何を意味しているかと言うと
例えばテレビなどを見ていて気に入ったものがあると「アレ欲しい」
とか思ったりしますよね。そしてまた、ちょっと離れた場所にある
物を人に取って貰うとき「あの雑誌、取って!」とか言いますよね。
つまり「彼」という文字は「アレ」とか「あの」を意味します。
わかりやすく言えば、自分からある程度距離の離れている場所の
ことで「あちら側」とか「向こう側」といった意味合いになります。
それに対し、身近にある物は「コレ」とか「この」と言いますよね。
漢字で書くと「此れ」「此の」です。なので、人間の居る世界を
「この世」、死後の世界を「あの世」と表現したりするわけです。
それを踏まえて考えると「彼岸」とは、「あの世の世界」という
意味合いであることが、おのずと分かってくると思います。
つまり、川で例えるならば「向こう岸」ということですね。
それに対し、この世の世界を「此岸(しがん)」と表現します。
「彼岸(ひがん)」も「此岸(しがん)」も、どちらも元々は、
仏教の言葉になっているわけです。
ということで、お彼岸の頃、つまり「春分の日」と「秋分の日」は
昼と夜の長さが、ほぼ同じになるということから、仏教的な観点で、
あの世とこの世の距離が近いという考えのもと「彼岸」になりました。
今年の秋のお彼岸(秋彼岸)
彼岸の入り 9月20日
中日(秋分の日) 9月23日
彼岸明け 9月26日
お盆とお彼岸の意味の違いとは?
「お盆」も「お彼岸」も、お墓参りすることなど、故人やご先祖様
への供養や感謝をする事に変わりはありませんが、同じように見え
て、その内容や意味は異なっています。
ひとことで言えば
「お盆」は、故人やご先祖様を迎える供養の儀式
「お彼岸」は、仏の教えで身を清め、彼岸に近づく儀式
という感じですね。
いずれにせよ、どちらも仏教行事であり、日本人が古来より続けて
いる習慣ですので、それぞれが持つ意味を理解して、心穏やかに
ご先祖様をご供養なさってください。