日本は地震大国であると共に、火山大国でもあります。
地球規模で見れば、小さな島国の日本ですが、
実は、アメリカ、ロシア、インドネシアに次いで、
世界で4番目に火山の多い国だったりします。
しかも、その数は、なんと、110ヶ所。
気象庁では、これらの火山をランク分けしており、
活動している火山として有名な、桜島、雲仙普賢岳、有珠山、
阿蘇山、伊豆大島など12ヶ所はAランクに属されています。
火山のタイプには、いろいろありまして、
現在活動中の火山を「活火山」と称しますが、そのほか、
一時的に活動を停止している火山 ⇒ 「休火山」
そして、噴火の可能性が低い火山 ⇒ 「死火山」 があります。
近年、気象庁では、休火山と死火山を総称して
「活火山ではない火山」と、まどろこしい表現をしていますが、
個人的には「静火山」にすればいいのに・・と思ったりします 😕
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世界遺産にも認定された「富士山」は休火山なのか?
一見して、噴煙も無く、活動していないようにみえますが、
富士山は「活火山」に属します。
過去の歴史を見ると、これまでに
25回ほど噴火・噴煙の記録が残されており、一番最後に
噴火したのは今から300年ほど前の1707年でした。
この噴火は「宝永大噴火(ほうえいだいふんか)」と
記されており、この時に出来たのが宝永火口です。
江戸時代に起きた噴火ですが、この時は、現在でいうところの
東京首都圏全域に5センチ程度の火山灰が降り積もったという
記録が残されています。
富士山が噴火する可能性はあるのか?
既に300年以上も活動していない富士山ですが、
過去の歴史から考え、周期的に見れば、既に再噴火しても
おかしくない時期にきていると言えます。
それについては、先ごろ日本経済新聞でも、
富士山の内部では、今もマグマが溜まり続けており、
宝永地震と噴火が連動したように、近年、警戒が促されている
南海トラフ地震等の巨大地震が発生するようなことがあれば
その影響で亀裂が生じることによって、一気に噴火を起こす
可能性もあると報じています。
気になる富士山周辺の異変
しかも、関連性があるか否かはわかりませんが、
富士山とその周辺で、気になる現象も起きていて
2012年10月頃から、富士山の北側に位置する河口湖で
異常なまでの水位低下がみられています。
▼水位が下がる前の河口湖「六角堂」
▼水位が低下後の「六角堂」
さらに、2013年4月10日には、
▼富士山の滝沢林道で地割れが発生
時期が時期だけに、気になってしまいますが、
富士山の地割れについては、融けた永久凍土が、雪解け水となり、
地下に抜けたことで、地盤が崩れた可能性もありますから
噴火との因果関係は無いと思われます。
しかし、河口湖に関しては、気象庁が会見の席で
観測データ等に異常は見られないとしながらも、
水位低下については、原因が不明であると述べています。
▼2013年8月時点の河口湖水位状況
世界遺産に登録された注目度の高い富士山
2013年6月22日、世界遺産に登録され、
今やその注目度が一気に上昇している富士山。
人々の関心や意識が非常に高くなっている今、
地震や噴火に関するニュースに対しても取扱いが多くなり、
中には、いたずらに不安を煽るような報道や言動など
根拠の無いデマなどもあったりしますが、マヤの終末論同様、
人間が未来を100%予測することなど不可能です。
過去のデータだけを見れば、その統計から、発生の可能性が
あるかもしれませんが「例外」の可能性だって十分ありえます。
いずれにせよ、根拠の無い情報に惑わされてはいけませんが、
万一に備え、防災意識と危機管理意識は常に持っておきましょう。