早速ですが、あなたが義務教育をしっかり受けた方であれば、
漢字の「像」という文字ならば、読むことも、書くことも、
できますよね?
では、これからお見せする文字を「45秒間」見続けてください。
なるべくキッチンタイマーなどを利用して、45秒間見てくださいね。
ではどうぞ!↓
ハイ! よろしいでしょうか?
今、上の文字を45秒間、見続けて頂いたと思いますが、
いかがでしたか?
「像」という文字が、得体の知れない文字に思えてきませんでしたか?
早い人であれば、わずか10秒程度で奇妙な感覚をおぼえたはずです。
こういった現象は俗に、
ゲシュタルト崩壊(げしゅたるとほうかい)
と、言われていまして、意味については、学術的に難しく解説
されていたりするのですが、簡単に言えば、
「あれ?この文字って、
もともと、こんなんだったっけ!?」
という概念の喪失とでもいいますか、元の形がわからなくなる
現象に対して使われたりしています。
Sponsored Link
そもそも、ゲシュタルトって何語?
元々はドイツ語で「Gestalt(形式)」と表記されます。
かの有名な、夏目漱石の名作に「門」という小説があるのは
ご存知だと思いますが、その中に、野中宗助という主人公が
「近」という漢字一文字がわからなくなるシーンがあります。
パソコンの普及で、直に文字を書かなくなった現代、文字離れにより
漢字を忘れてしまう可能性もあるでしょうが、小説「門」が書かれ
たのは、明治43年、今から100年以上も前のことですので、
当時、文字や漢字に慣れ親しんでいた時代の夏目先生でさえも、
ゲシュタルト崩壊現象を体験していたわけなんですね。
ゲシュタルト崩壊現象をもう一度
では、最後にもうひとつ、今度は、ひらがなの「を」を100個
お見せしますので、これもまた45秒間、ジッと眺めてみてください。
では、どうぞ↓
いかがでしたでしょうか?
単なる「を」という文字が、よそよそしくて、見慣れない文字に
見えたのではないでしょうか?
本来なら、認識できるはずのものが、認識できなくなる現象ですが
これは文字を見る時にも、書く時にも、はたまた、音楽であったり、
日常のルーチン行動においても起こり得る現象だったりします。
稀に、この現象による認識問題を病気?と心配される方がいたり
するようですが、基本的には一時的な現象ですので、日々継続的な
ものでなければ、特に心配する必要はありません(笑)